新西郷隆盛伝下.BMP (824096 バイト) 新西郷南洲伝(下)

稲垣秀哉著

B5判 554ページ 3.150円(税込み)

日本人よ、西郷隆盛を直視せよ!

征韓論破裂や西南戦争という明治草創期の日本を激震させた大事件の真相とは! 征韓論争から西南戦争までの事象に絞り、先人達の迫り得なかった、明治の南洲の実像に迫り、ここに証される。

 徳富蘇峰は、まるで現在の日本社会への警鐘のような次の発言をしている。「国民がその国の偉人、その国の豪傑、そういう人々を尊敬し、嘆美し、従って崇拝することの出来る間は、その国民は、まだ血が通っている国民である。 しかしながら、偉人を偉人とせず、豪傑を豪傑とせず、崇拝、嘆美、称讃、欽慕というようなことを、一切除外してしまうような国民になった時には、最早これは済度し難きものであると思います。私は、南洲翁を慕うという国民の心が実に有難い。 こういう心がある間は、日本はまだまだ大丈夫である。これが無くなる時には、恐らくは国が亡びる時と思います。」

 この言葉には日本の戦前と戦後における国民意識の断絶を見ることができる。蘇峰から見れば、戦後の日本国民は血の通わぬ、済度し難き国民に成り果てたということになるのかもしれない。