蒼天の龍

池口恵観著 四六版 上製本 423頁
2100円(本体2000円+税) 

五百年前から連綿と続く修験者たちの「矜持」とは――

その昔、術を使って國を守る山伏たちがいた。表舞台へ跡を標すことはなかったが、歴史のページを変えたのはいつも密教僧たちであった。
 島津軍と戦い、敗れはしたものの、大隅の地で五〇〇年前から代々受け継がれてきた密教。「日本一の行者」を曾祖父に持つ著者 池口恵観は、薩摩兵道家の血を繋いで現在も密教僧として、また行者としても、現在世界中で活躍している。
 今まで、明かされることのなかった修験者たちの真の姿。
 厳しい修行に耐え、歴史に翻弄されながらも守り続けてきた行者たちの魂と矜持を、満を持して初めてここに証すスペクタクル時代小説。

 

●阿の巻 山伏城の決戦

肝属兼久には全幅の信頼を寄せる一人の修験者智海がいた。兼久が日向大隅を支配するにあたって、智海はいつも手足となり、兼久に仕えてきた。薩摩半島を支配する島津氏が突然大隅半島に目をつけ戦を挑んでくる。肝属氏と島津氏の戦いを通し、山伏たちの活躍に光をあて、厳しい修行に耐え、歴史に翻弄されながらも守り続けてきた行者たちの魂と矜持が読者を魅了する。

●吽の巻 最後の兵道家

兵道家石田賢彦は高山の郷士。大山源乃信と、ある日旧来の友のように打ち解ける。その影響もあり、明治維新の立役者西郷隆盛をいつも蔭で支えていた。西郷隆盛は明治十年、西南戦争において城山の露と消える。幕末から明治にかけての激動期、表舞台に立つことはなかった修験者たちの真の姿が初めて明かされる。

 

池口 恵観(いけぐち えかん)
昭和11年鹿児島県生まれ。高野山大学文学部密教学科卒業。高野山真言宗伝燈大阿闍梨。最福寺法主・大僧正。
医学博士(山口大学)。
500年の伝統を有する修験行者の18代として、幼少の頃より真言密教・修験道の修行を積み、大学卒業後、さまざまな荒行を続ける。密教最高の秘法「八千枚護摩行」を97座修法。前人未到の「百万枚護摩行」を成満する。大いなる法力で多くの人々の幸福のために尽力している。
主な著書に『道をひらく宇宙の法則』『弘法大師空海 救いに至る言葉』『阿字』他、多数ある。
●最福寺  鹿児島市平川町
48501
●江の島大師  神奈川県藤沢市江の島2410